温室栽愛

2005年9月4日 読書
私にとって狗飼恭子さんは恋愛の神なんですよ。
色んな女流作家さんがいて、色んな恋愛小説を読んで見ましたが、著書を全部読んでみたいと思うのは今の所狗飼さんだけです。
あまり本を読んでいなかった高校の頃に唯一「イイ!」と思ったのが「好き」と言う本。(因みに田中麗奈が主演で映画にもなってます)
それから何年か経ち、今こうやって作品を読み漁る事になっています。
年齢的な事だとか、自分と重なる部分が多いからとか、そういった事が多くどの作品も好きなんです。
全部読んでると、主人公の女の子の性格とかも重なってきたりするわけですが、どれにしても恋愛に奥手で一途な女の子が多い。それがまた良い。自分が共感できる部分がとても多いんです。

どういうわけか、狗飼さんの作品は自分が悩まされてる時とかに読むとその答えが物語にちょうど出ているという事が多い
この「温室栽愛」も読みながら色々と考え、展開が気になり一気に読み終わってしまいました。
文中に主人公の佐知が良く使う「溺れそうだ」という表現が凄く気に入っています。
自分もたまに、溺れそうなくらい苦しくなる時があり、この「溺れそうだ」という言葉が頭をよぎったりする。

まさに昨日、私はあのライブハウスの中でずっとそんな衝動に駆られていた
自分でも予想しなかったくらいの息苦しさで、逃げるように出てきてしまったけれども、どうしてこんなに苦しくなってしまったのか一日中考えながら、今日は途中まで読んでいたこの本を読了した。

佐知の考えている事はやはり自分と似ている所があった。
読み終わって、昨日から思い悩んでいた事に対する答えが一欠片でも見つかった気がする
何年経とうが好きなもんは好きなままでいいかもしれない。忘れていくまでは。忘れられない事は惨めな事ではないと思う。
何回も自分の中で、彼に向けて、区切りはつけたつもりでいた。でも、そうしたところでひきずったまま此処にいるのならば、無理に切ってしまうと逆に後悔する事に気づいた。

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