残酷にすぎる時間の中で　僕も充分に大人になったんだ

数多くあるミスチルのアルバムで、この「シフクノオト」はミスチルの中でも3本指に入れたい名盤です。
「タガタメ」という曲にこめられた祈りのようなものに心を打たれたというのが大きいだろう。

現在「and　I　Love　You」がタイアップ曲になっているカップヌードルのCMだが、「NO　BORDER」というキャッチコピーと共に使われるようになったミスチルの曲は「タガタメ」が一番始めだった。
カップヌードルの並べられた境界線の内側には人々が生活していて、向こう側は廃墟になった公園が映し出されていたようなCMだった。
わたしはこのCMをある映画館の上映前CMで見ていた。勿論TVで放送されていたのは見ていたのだが、大音量で流れる「タガタメ」と上記のような映像に酷く感動したのを覚えている。いや、感動ではなく衝撃を受けたのだ。それほどまでに映画のスクリーンから伝わるメッセージは大きかった
CMという短い時間で世界で起きている出来事を現実的に表現していることに
タガタメという曲から発せられる世界中の平和への祈りに

そのときまだ「タガタメ」という曲を知らなかったので、すぐに曲名を調べ上げ、辿り着いたのがこの「シフクノオト」というアルバムだったのだ。
ちょうど時期的に心が空洞だった事もあり、このアルバムの持っている優しさがとても温かかった
「HERO」や「空風の帰り道」にあるような愛しい気持ちもまた持ってみたいし、「タガタメ」「掌」で現実と向き合って「Any」で少し前を見ることが出来た。
一枚の中に深く考えるテーマをたくさん持っているアルバムだと思います

自分がこのアルバムを良く聴いていたのも12月の空風が吹いていた時で、全てリセットしきった真ッ更な日々を思い出します。
「HERO」や「掌」が冬頃に出た曲だって言うのもあるんだろうな
今年の冬もまたこのアルバムを聞きながらミルクティを飲むんだろうなって思う